「自宅屋根が瓦だけど、定期的な手入れは必要ないのだろうか…瓦ってそもそも塗装ができるの？」
このように悩んでいませんか？
屋根瓦は塗装が不要な日本瓦と定期的な塗装によるメンテナンスが必要なセメント瓦に分かれます。
セメント瓦の場合、手入れをせず放置してしまうと雨漏りの原因になりますので注意が必要です。
自宅の屋根瓦がどのような材料によって作られているのか、確認しておくことをおすすめします。
そこで今回は屋根塗装が必要な瓦の種類についてお話しします。また、瓦を塗装する際のポイントについても解説しますので、どうぞ最後までお読みください。
屋根瓦に塗装は必要か
屋根瓦は種類により、塗装のメンテナンスが必要です。
粘土で作られた日本瓦は耐久性が高く、割れない限り長期間手入れが不要と言えますが、セメントで作られた瓦は設置後10年以降、塗装などのメンテナンスをしないと劣化が進み雨漏りの原因にもなりかねません。
【日本瓦】
耐火性や防水性に優れており、瓦を表層塗膜で保護する必要がないため塗装しない
【セメント瓦】
セメント瓦は雨や紫外線により表層塗膜の劣化が起こり、割れや欠損につながることから塗装による塗膜保護が必要
自宅屋根の瓦の材質は色や形状によって判断できますので、1度確認してみましょう。
屋根塗装できる瓦の種類
屋根塗装できる瓦はセメントが主成分の製品を言います。
セメント瓦は粘土瓦（日本瓦）のような強度はなく、劣化すると表層部の剥がれや瓦の成分であるカルシウムが流出し内部がスカスカの状態になります。
そのため塗装による表面保護が必要となるのです。
【屋根塗装できる瓦の種類】
■ セメント瓦
■ モニエル瓦
自宅屋根の瓦の種類が不明な場合、屋根工事業者に点検依頼し確認しておくと良いでしょう。
屋根塗装必須：セメント瓦
セメント瓦は粘土瓦と違い、表面がゴツゴツしておりデザイン性が高いのが特徴です。
セメント瓦は主成分がセメントであるため年経過により表層塗膜が薄くなり、雨が染み込みやすくなるというデメリットがあります。
セメント瓦の特徴
・デザイン性が高い
・耐火性能に優れている
・衝撃に弱い
・定期的にメンテナンスが必要
セメント瓦は現在、多くの建物屋根に採用されており、色やデザインが豊富で人気も高い製品です。
セメント瓦は設置後10年前後で色褪せや塗膜の剥がれが発生するため塗装によるメンテナンスが必須と言えます。
また、セメント瓦は塗装によるメンテナンスを放置してしまうと、ひび割れしやすくなり雨漏りの原因にもつながりますので注意が必要です。
屋根塗装必須：モニエル瓦
モニエル瓦はヨーロッパ発祥のセメント瓦の一種で、セメントと川砂を混ぜ合わせ作られた乾式コンクリート瓦と言われています。
モニエル瓦はスラリー層と言われる表面塗膜で防水性能を高めており、劣化により塗膜がペリペリと剥がれてくるのが特徴です。
モニエル瓦の特徴
・デザイン性が高い
・断熱性に優れている
・防水性に優れている（表面塗膜による）
・耐震性に優れている
・塗装には高度な技術が必要
・コケやカビが発生しやすい
モニエル瓦はセメント瓦と似ていますが、メンテナンス方法の違いにより専門知識を持たない職人が塗装すると、1～2年程度で塗装膜がめくれてきます。
モニエル瓦は現在、製造中止となっているため劣化状態によっては塗装ではなく、ほか屋根材での葺き替えも視野に入れておきましょう。
屋根瓦を塗装する際の2つのポイント
屋根瓦を塗装する場合の前提として、粘土瓦（日本瓦）は塗装の必要がないということを認識しておきましょう。
塗装が必要な瓦はセメント瓦、モニエル瓦となります。また、屋根瓦を塗装する際には2つのポイントがありますので塗装前に覚えておくと安心です。
【屋根瓦を塗装する際の2つのポイント】
■ 屋根の劣化状況を見極める
■ 瓦塗装の知識を持つ業者に依頼する
屋根材の割れや欠損が広範囲だと、塗装してもあまり意味がないケースがあります。
セメント瓦やモニエル瓦は塗装しても屋根材の耐久性がアップするわけではありませんので、屋根の劣化状況を見極め、塗装によるメンテナンスが最適なのかを判断しましょう。
セメント瓦に位置するモニエル瓦は一般的な塗装と違い、表層塗膜をすべて剥離させた上で塗布しないと数年で塗料が剥がれてしまいます。
モニエル瓦塗装に関する知識を持つ塗装業者に依頼することで、十分なメンテナンスが可能なのです。
瓦屋根を塗装する際は2つのポイントをチェックした上で、専門知識を持つ塗装業者に工事を依頼しましょう。
瓦を塗装して屋根を長持ちさせよう
瓦はコロニアルやスレート屋根材、ガルバリウム鋼板と比較すると耐久性が高く見えます。
しかしセメント瓦やモニエル瓦は日本瓦を除くほかの屋根材と変わらず、定期的なメンテナンスが必要です。
自宅屋根がセメント瓦やモニエル瓦であれば10年サイクルで塗装によるメンテナンス計画を立て、屋根を長持ちさせましょう。
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