「自宅の屋根材の劣化が激しく、屋根材の一部が落下していたり、軒先部分が劣化しはがれているように見える…」
このようにお悩みではありませんか？
1990年代後半から2000年代初頭にノンアスベスト屋根材が製造され市場に出回り、築15年前後での劣化が著しく、剥離や割れの症状が多く見られました。
建材メーカー「ニチハ」が製造したパミール屋根材も同様の製品で、劣化の症状が重篤になり屋根材の張り替えをせざる得ない状況になってしまいます。
そこで今回はパミール材についての解説と対処方法についてお話ししますので、どうぞ最後まで読みください。
塗装ができない屋根材パミール材とは？
屋根材パミール材は1996年～2008年に大手建材メーカー「ニチハ」で製造されたノンアスベストの屋根材です。
【パミール材の劣化症状】
パミール材はミルフィーユの構造をしており、劣化すると重なった層が剥離していきます。
また、パミール材に使用されていた釘はメッキ処理が薄い製品があり、それらの混入により釘による腐食やサビが発生します。
層剥離は軒先を確認すると一目瞭然です。
パミール材が製造された背景は「スレート屋根にアスベスト材の使用禁止」という法律が制定されたことにより、アスベストを混入しない屋根材を、取り急ぎ市場に出荷することを目的としていたからです。
パミール材の屋根を放置するとどうなる？
パミール材の屋根材を放置すると雨漏りを誘発する可能性が高くなります。
屋根材は劣化しても形状を保持していれば、雨の侵入をある程度防いでくれますが、パミール材は剥離し材料そのものが消失してしまいます。
現在、発売されている屋根材は10年～15年で、塗装によるメンテナンスをすることで屋根を長持ちさせることが可能ですが、パミール材は塗装しても材料が剥離していくため、塗装によるメンテナンスができません。
手入れをしない状態でパミール材を使用した屋根を放置すると、雨漏りが高い確率で発生する恐れがあります。
パミール材の屋根リフォーム方法
パミール材は塗装することができませんので、リフォームするなら概ね2つの選択のどちらかになります。
【パミール材の屋根リフォーム方法】
■ 屋根材の張り替え
■ 屋根カバー工法
屋根材の張り替えをすることで、屋根が新築同様に生まれ変わり、雨漏りの心配が大幅に減ります。
また、屋根カバー工法は既存パミール材の上にガルバリウム鋼板屋根材をかぶせるため、外観上は新品になりますが、原状で雨漏りなどの不具合が発生している場合、修理後の施工となります。
屋根材の張り替え
屋根材の張り替えは、パミール材及び下地材をすべて撤去し新規にしますので、とても安心できる屋根リフォーム方法と言えます。
【屋根材の張り替えの工事方法】
1. 足場設置
2. 既存パミール材撤去処分
3. 屋根下地撤去
4. 雨漏りや劣化部分補修
5. 新規屋根下地
6. 新規屋根材設置（金属系、コロニアルなど）
7. 足場撤去
【屋根材の張り替えの工事費用】
屋根張り替え工事の費用は、概ね150万円～250万円です。屋根材の種類により費用は変ります。
既存屋根の状態が悪く、下地補修が広範囲に渡る場合は、屋根材の張り替えがおすすめです。
屋根カバー工法
屋根カバー工法は既存パミール材の上から、新規屋根材（ガルバリウム鋼板など）を重ねるリフォーム方法です。
屋根カバー工法は、屋根材の張り替えに伴う解体工事が無いため費用が安くなり、最もポピュラーな屋根リフォームと言えるでしょう。
【屋根カバー工法の工事方法】
1. 足場設置
2. 既存屋根劣化部分補修
3. 新規屋根材（ガルバリウム鋼板など金属系の屋根材）設置
4. 足場撤去
【屋根カバー工法の工事費用】
屋根カバー工法は既存屋根材の解体がないため、張り替えより工事工程が少なくなり、費用も安くなります。
屋根カバー工法の工事費用は概ね150万円～200万円。
既存屋根の状態により、カバー工法での対応がむずかしいこともありますので、リフォーム会社などに事前点検を依頼しておくことがベターです。
また、屋根カバー工法は既存屋根補修をしっかり行っていないと、工事後の対応が難しくなるというデメリットもあります。
パミール材の屋根は正しい方法でメンテナンスしましょう
住宅の建て替えサイクルは30～40年が一般的であることから、1990年代のパミール材の屋根は減ってきています。
しかし、自宅の屋根にパミール材を使用されているかどうか判断するのは簡単ではありませんので、ご心配の場合、必ず屋根点検を受けて欲しいと考えます。
また、パミール材の知識が乏しい塗装業者が塗装をしてしまうケースも考えられ、工事費用を無駄にしてしまうことも十分ありえます。
パミール材の屋根は屋根材の張り替え、もしくはカバー工法がベターと言えますので、正しい方法でメンテナンスし、建物を長持ちさせていきましょう。
また、当社ホームページではパミール材をカバー工法で屋根リフォームしている施工例も掲載していますので、合わせて参考にしてみてください。
パミール屋根材についてのご相談は当社にお問い合わせください。
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