[2022年]建築資材値上がりの背景と、建築工事のタイミング

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建築資材値上がりの背景と、建築工事のタイミングアイキャッチ

「建物の補修やリフォームを考えているけど、以前と比較すると費用が高くなっている気がする…今後も値上がりすることを考えると、費用が安くなるのを待ってから工事した方がよいのだろうか?」

このように悩んでいませんか?

建築資材は2022年に入り、価格が高騰していることはご存じでしょうか。

2021年春に起こったウッドショックの影響や、コロナ、ウクライナ情勢、円安など、複数の要因が重なってしまったことが建築資材の値上がり原因とされています。

そこで今回は建築資材の値上がりの現状について解説します。

また、建築資材値上がりに伴う建築工事のタイミングについてもお話ししますので、どうぞ最後までお読みください。

建築資材高騰の背景にあるもの

ウッドショック・新型コロナウィルス感染拡大・ロシアによるウクライナ侵攻により、原料や資材の値上がりが続いています。

現在ではコンクリートや木材・鋼材などの主要材料から、トイレ・キッチン・ユニットバスといった建築設備や内装用材料に至るまで、各種材料の高騰が顕在化している状況です。

2021年に輸入木材需要がひっ迫、価格高騰により「ウッドショック」が起こり価格上昇が続く中、世界情勢の変化によって各種材料の輸入が困難に、円安による影響もあり建築業界のみならず、あらゆる業界で値上がりが続いています。

そういった中で、住宅購入やリフォームを検討するお客様にも家計への影響が顕著にあらわれています。

建築資材値上がり理由①ウッドショック

ウッドショックとは2021年3月ごろから、住宅の柱・梁など主要構造部材の需要がひっ迫し、木材不足により値段が上がり、住宅業界に大きな混乱を生じさせている状況を言います。

ウッドショックの原因

日本の住宅業界木材の事情
日本の住宅メーカーが使う約70%の木材は輸入に頼っています。
戦時中の伐採や住宅需要のひっ迫により、国内木材の供給が大きく減少したことが原因です。

コロナの影響による伐採者減少による木材供給が下がる
輸入先国の伐採労働者がコロナ禍により減少、製材工場の稼働率が低下し輸出用木材が減少しました。

米国・中国の建築ラッシュ
米国・中国は歴史的な住宅ローン低金利政策の結果、住宅建築ラッシュが起こり、その影響で十分な量の木材が日本へ入ってこなくなりました。
現在の建築資材値上がりの始まりはウッドショックが原因のひとつと言えます。

建築資材値上がり理由②アイアンショック

アイアンショックとは鉄骨・鉄筋など建築などに使用する鋼材が値上がりしている現象を言います。

アイアンショックの原因

急激な需要拡大
コロナ禍により一時期、鋼材の需要が減少しましたが、時間の経過とともに世界的に経済活動が再開したことにより需要が拡大、輸入に頼る日本は鋼材の材料「鉄鉱石」不足により、鋼材の供給不足が起こり価格が値上がりしました。

建築資材値上がり理由③ウクライナ情勢

ウクライナ情勢により鋼材の価格は1年で2~4割上昇、円安によるマイナス影響が出ていることも相まって輸入建築材料が全体的に値上がりし、建材メーカーは商品価格を引き上げざるを得ない状況になっています。

建材商品価格の値上げにより住宅価格、工事価格が上昇しており、今後もさらに悪化する恐れが予想されるでしょう。

建築資材メーカー値上げ一覧

建築材料の全体的な値上げにより、大手建材メーカー商品の多くが値上げしています。
また、今後もさまざまな商品が値上げされる予定です。

スクロールできます→

メーカー名 主な対象商品 値上げ幅 改定日
Panasonic キッチン・バスルーム、洗面化粧台、トイレ設置など 6~12% 2022年8月1日
LIXIL 住宅用サッシ・トイレ・キッチンなど14項目 2~39% 2022年4月1日
TOTO 衛生陶器・ウォシュレット・ユニットバスなど6項目 2~20% 2022年10月1日
YKK ap 玄関ドア・窓・木造用品・エクステリア商品・金属外装材 8~15% 2022年1月1日
~随時

※引用:リフォーム産業新聞より一部抜粋

上記大手建材メーカー以外でも、キッチンメーカーや壁装材(カーテン・カーペット・壁紙など)メーカー、給湯器メーカーなど、建築関連商品の多くが値上がりし、新築工事価格やリフォーム工事価格に大きな影響を与えています。

建築資材値上がりによる建物工事費用の上昇

建築資材値上がりにより、新築住宅・リフォーム工事費用が上昇しています。

日本の建築物に使われる商品は多くが輸入された原材料により作られることから、建物工事費用が上昇するのは当然と言えば当然です。

各家庭ではコロナ禍による影響で収入が減り、将来的な希望もまだ見えない状態ですが、建物メンテナンスは発生し費用も必要になります。

住宅メーカー、リフォーム会社などが営業努力をしていても、建築工事費用の上昇は避けられない状況ということも認識しておくことも必要なのです。

建築資材値上がりによる将来の見通し・建築工事のタイミング

今後、建築資材は値上がり続けることが予想され、商品価格が値下げされる可能性はとても低いと言えます。

建築資材や工事費用が安くなったら自宅のメンテナンスをしようと思っていても、建物劣化は日々進行していますので、工事のタイミングを逃すと現在よりさらに厳しい状況で出費することにもなりかねません。

できるだけ費用を抑えてメンテナンスする方法としては、比較的高額な建築費用が必要になり、緊急性も高い、屋根・外壁などの「外部周り」を優先し、生活に影響が少ない内装工事は様子を見るという手もあります。

建物を長く維持するにはメンテナンスが必要不可欠です。建物のメンテナンス優先順位を見ながら、ベストなタイミングでお手入れをしていきましょう。

補修工事、各リフォーム工事費用についてのご相談は当社へお問合せください。

 

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