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2026.05.28

「ベタ基礎なら絶対に安心だ」と信じていた我が家にひび割れを見つけ、強いショックと焦りを感じていませんか。多くのオーナー様が、ホームセンターで購入した安価なコーキング材やエポキシ樹脂を使い、DIYで手軽に塞いで費用を浮かせようと考えます。しかし、ここに恐ろしい罠が潜んでいます。
結論からお伝えすると、基礎クラックの補修には明確な防衛ラインが存在します。幅0.3mm未満のヘアクラックであればコンクリートの乾燥収縮による自然現象のため様子見で問題ありませんが、幅0.3mm以上の構造クラックは雨水浸入による鉄筋の中性化や内部サビを誘発するため、確実な補修が必須です。さらに、空気の逃げ道を無視して表面だけをシリコンシーリング等で塞ぐ安易な部分補修は、床下に湿気を密閉して土台の木部を腐食させ、ヤマトシロアリを呼び寄せる致命的なトリガーとなります。
本書では、地盤沈下のリスクを見分ける基準から、プロが施工する低圧エポキシ樹脂注入の圧倒的な耐久性、さらに地震保険や火災保険を活用する際の厳格な査定ルールまでを徹底解説します。大切な資産価値を守り抜き、最も損をしない解決ルートを今すぐ手に入れましょう。
ベタ基礎は地面全体をコンクリートで覆うため「絶対に安心で頑丈な基礎だ」と思われがちです。
それだけに、お家の足元にふと見つけたひび割れ(クラック)にショックを受け、焦ってしまうオーナー様は少なくありません。
しかし、すべてのひび割れがすぐに家を傾かせるわけではありません。
まずは、目の前にあるひび割れが「本当に様子見で良いもの」なのか、それとも「今すぐ手を打つべき危険なシグナル」なのか、名刺の厚みなどを基準にして冷静に見極める必要があります。
下の表は、基礎に発生したひび割れの危険度と、取るべきアクションをまとめた基準表です。
| ひび割れの幅 | 危険度ランク | 主な原因と状態 | 推奨されるアクション |
|---|---|---|---|
| 0.3mm未満 | 安全(ヘアクラック) | コンクリートの乾燥収縮による自然な現象 | 慌てずに数ヶ月ごとの定点観測で様子見 |
| 0.3mm以上 | 黄色信号(構造クラック) | 基礎内部への雨水浸入、鉄筋の中性化リスクあり | DIYによる適切な補修、または専門業者への相談 |
| 1.0mm以上、または段差 | 赤信号(不同沈下など) | 地盤沈下や構造的な歪みが発生している可能性 | 専門業者による速やかな床下調査と構造補強 |
まずはこの基準を頭に置きながら、それぞれの状態について詳しく見ていきましょう。
髪の毛のように細い、幅0.3mm未満のひび割れは「ヘアクラック」と呼ばれます。
この微細なひび割れが発生する最大の原因は、コンクリートが固まる過程で水分が抜けていく「乾燥収縮」という自然な物理現象です。
新築からおよそ3年〜5年の間は、コンクリートが完全に乾燥しきるまでにどうしても引っ張られる力が働き、表面に細かなひび割れが生じやすくなります。
これはコンクリートの宿命であり、基礎全体の構造強度がいきなり低下することはありません。
慌てて高額な補修工事を申し込む必要はなく、まずは定規や専用のクラックゲージを当ててみて、幅が広がっていないかを定期的に観察するだけで十分に防衛できます。
一方で、ひび割れの幅が0.3mmを超えてくると、それは「構造クラック」と呼ばれる危険信号に変わります。
0.3mmという隙間は、雨水や空気中の湿気が毛細管現象によって基礎の奥深くへ吸い込まれるのに十分な広さだからです。
コンクリートの内部には、お家の荷重を支えるための鉄筋が張り巡らされています。
本来、コンクリートは強いアルカリ性でおおわれており、中の鉄筋がサビから守られています。
しかし、ひび割れから水や二酸化炭素が日常的に侵入すると、コンクリートが次第に「中性化」してしまい、鉄筋を保護するバリアが壊れてしまいます。
水分に触れた鉄筋はサビて膨張し、内側からコンクリートを押し出す「爆裂現象」を引き起こします。
こうなると基礎の寿命は一気に縮まり、お財布にとっても大きな痛手となる大規模な改修工事が必要になってしまうのです。
ひび割れの幅が1.0mm以上に達している場合や、ひび割れが斜め、あるいは水平方向に横一文字に伸びている場合は、ただ事ではありません。
さらに、ひび割れを境にして、コンクリート自体にわずかな「ズレや段差」が生じている場合は最警戒レベルです。
これらは、コンクリートの単なる劣化ではなく、お家を支える地盤そのものが不均等に沈む「不同沈下」や、過去の大きな地震による強力な揺れのエネルギーが基礎に集中した証拠です。
基礎がねじれるように引っ張られているため、表面を塞ぐだけでは建物の歪みや雨漏りを止めることはできません。
この段階に達している場合は、一刻も早く信頼できる専門業者に床下の点検や基礎の健康診断を依頼し、必要に応じた構造補強を検討することが、お家とご家族の安全を守るための唯一の解決策となります。
お家のベタ基礎にひび割れを見つけると、このまま家が傾いてしまうのではないかと不安になりますよね。実は、幅が0.3mm以上1.0mm未満の軽微な隙間であれば、適切な道具と正しい手順を揃えることで、ご自身で補修することができます。
しかし、DIY補修の成否は「何を使って、どう直すか」という最初の道具選びと下準備で9割が決まります。ここで妥協してしまうと、せっかくの時間と労力が無駄になるばかりか、基礎の寿命をさらに縮める結果になりかねません。まずはプロも現場で重視している、絶対に失敗しないための補修材の選び方から詳しく見ていきましょう。
ホームセンターの資材売り場に行くと、安価で手軽な「シリコンコーキング材」が目に入ります。しかし、水回りの防水に使われるようなシリコンコーキングをコンクリート基礎の補修に使うのは絶対にやめてください。
シリコンコーキングは表面を一時的に塞ぐだけで、コンクリート自体の強度を回復させる力はありません。そればかりか、基礎の呼吸を妨げて内部に湿気を閉じ込めてしまう原因になります。基礎を新築時のように頑丈に補強するためには、コンクリート専用に開発された「エポキシ樹脂系」の注入材を選ぶ必要があります。
コンクリート補修材の特徴と選び方の基準を以下の表にまとめました。
| 補修材の種類 | 強度(耐久性) | 密着性(防水性) | DIY難易度 | 最適な使用箇所 |
|---|---|---|---|---|
| エポキシ樹脂系注入材 | 極めて高い | 非常に強力 | 中(ノズル操作が必要) | 構造クラック(0.3mm以上)の内部充填 |
| 微弾性セメント系補修材 | 高い | 良好 | 低(ハケやヘラで塗る) | 浅いひび割れ・表面の美観調整 |
| シリコンコーキング | 極めて低い(強度はゼロ) | 一時的のみ | 極めて容易 | 使用厳禁(基礎には使えません) |
エポキシ樹脂は、硬化するとコンクリートそのものよりも高い強度を発揮して強固に接着します。ひび割れの奥深くまで入り込む「低粘度タイプ」の補修キットを選ぶことが、お家の土台を長持ちさせる最大の秘訣です。
正しい道具が揃ったら、いよいよ作業に入ります。ここでの鉄則は「焦ってすぐに塗り始めないこと」です。汚れが残ったまま補修材を注入しても、コンクリートと密着せず、数ヶ月でポロリと剥がれ落ちてしまいます。
以下の4つのステップを一つずつ丁寧に進めていきましょう。
ステップ1:徹底的な洗浄と完全乾燥
ひび割れの隙間には、長年の砂埃やコケ、古いコンクリートの粉がぎっしり詰まっています。まずは歯ブラシやワイヤーブラシを使い、中の汚れをかき出してください。水洗いをした場合は、コンクリート内部まで完全に乾ききるまで丸1日は時間を置きましょう。水分が残っているとエポキシ樹脂がうまく密着しません。
ステップ2:補修材の確実な注入
コンクリート専用のエポキシ樹脂注入材を、ひび割れの最深部まで届けるイメージで注入します。ノズルの先端をひびに押し当て、押し出された樹脂が表面に少し溢れるくらいまで、ゆっくりと、隙間なく充填していくのがポイントです。
ステップ3:ヘラによる表面の平滑化
注入が終わったら、樹脂が固まる前にプラスチックヘラや金ヘラを優しく押し当てて、余分な補修材を削ぎ落とします。この工程を丁寧に行うことで、基礎の表面が平らになり、補修後の目立ちやすい跡を最小限に抑えることができます。
ステップ4:硬化を待つための保護
エポキシ樹脂が完全に硬化するまでには、製品の指定時間(通常12時間〜24時間程度)が必要です。硬化する前に雨水や夜露に濡れてしまうと、成分が変質して強度が著しく低下します。天候が良い日を選んで作業し、必要に応じてブルーシートなどで養生を行ってください。
コンクリートのひび割れを見つけると、多くのオーナー様が「水が入らないように早く塞がなきゃ!」と焦ってしまいます。ホームセンターに走り、安価なシリコンコーキング材を手に入れて自分で隙間を埋める行為は、一見すると正しい応急処置に思えるかもしれません。しかし、現場で数多くの床下トラブルを解決してきた専門家の視点からお伝えすると、この親切心によるDIYこそが、のちに数拾万円から数百万円規模の深刻な住宅被害を引き起こす最大の引き金になっているのです。
ただ表面を塞ぐだけの処置には、教科書的なマニュアルには絶対に載っていない恐ろしい落とし穴が潜んでいます。
以前、築18年を迎えた横浜市内の戸建て住宅で、非常にショッキングな現場に立ち会いました。そのお家のオーナー様は、数年前に基礎の表面に数本のひび割れを発見し、雨水の浸入を防ぐために市販のシリコンコーキングを外側から隙間なくベッタリと塗り込んでいました。
これが悲劇の始まりでした。
コンクリートは一見するとただの固い石のようですが、実際には微細な孔を通して呼吸をしており、床下の湿気を外部へ逃がす重要な役割も担っています。また、基礎と外壁の間にある水切り部分には、壁の内部に侵入した水分や結露を外に排出するための「わずかな空気の逃げ道」が設計されています。このオーナー様は、良かれと思ってその隙間までコーキングで完璧に密閉してしまっていたのです。
その結果、お家の中で何が起きたのかを表にまとめました。
| 発生した現象 | 住宅に与えた深刻な影響 |
|---|---|
| 湿気の逆流と滞留 | 排出されなくなった床下の湿気が逃げ場を失い、コンクリート内部に限界まで蓄積。 |
| 土台木部のぶよぶよ腐食 | 常に湿った空気と水分に晒されたことで、土台(杉や檜)の木部が腐朽菌に冒されてスポンジ状に軟化。 |
| ヤマトシロアリの大量発生 | 湿気と腐った木を大好物とするシロアリが呼び寄せられ、大規模な食害(蟻道)を形成。 |
点検口から床下に潜り、ライトを照らした瞬間に目に入ったのは、指で軽く押すだけで崩れてしまうほどぶよぶよに腐食した土台の木部でした。表面をきれいに塞いで安心していた裏側で、家を支える強固なベタ基礎の上にある土台が、数年かけて静かに崩壊していたのです。
ただ塞ぐだけのDIYは、水の侵入を防ぐどころか、家の中に水分を閉じ込めてシロアリのエサ場を作る行為に他なりません。
もう一つ、DIYや知識の浅い業者が行う安易な表面補修で大きな問題となるのが、コンクリートの内部に潜む鉄筋の劣化スピードを全く止められないという点です。ひび割れの表面にだけ薄くコーキングやセメントを擦り付ける補修は、現場では単なる見栄えを整えるためのお化粧に過ぎません。
コンクリートの内部には、構造としての強度を保つために格子状の鉄筋が配置されています。この鉄筋を覆っているコンクリートの厚みを「かぶり厚」と呼び、これが鉄筋をサビから守るシェルターの役割を果たしています。ひび割れが起きると、このかぶり厚の奥深くへと空気や水分がじわじわと届くようになります。
表面のひび割れをシールで隠したところで、コンクリート内部の亀裂はそのまま空洞として残されています。
鉄筋の中性化とサビの発生: 酸素と水分が空洞に留まり続けることで、本来は強いアルカリ性で守られている鉄筋が酸化(中性化)して錆び始めます。
体積の膨張: 鉄は錆びると、元の体積の数倍にまで大きく膨れ上がる性質を持っています。
爆裂現象の引き金: 内側から大きく膨らんだ鉄筋が、コンクリートを内側から強烈に押し広げ、やがて基礎をボロボロと剥落させます。
表面だけを綺麗に取り繕っても、基礎の内部では鉄筋が確実に息絶えていくため、構造的な強度は新築時よりもはるかに低下してしまいます。ひび割れ補修において重要なのは、「見えなくすること」ではなく、「コンクリート内部の空洞を隙間なく埋め尽くし、鉄筋を完全に空気と水から遮断すること」なのです。
家の土台に刻まれたひび割れを発見したとき、多くの施工会社は「表面にセメントを塗っておけば大丈夫です」と手軽な提案をしがちです。しかし、そのような表面だけを整えるその場しのぎの処置では、基礎コンクリート本来の強度は一切取り戻せません。
なぜなら、ひび割れの本当の脅威は目に見える表面ではなく、見えないコンクリートの奥深くで静かに進行する鉄筋のサビだからです。本当に家を長持ちさせるためには、手間と時間を惜しまずに基礎の最深部まで強靭な樹脂を届ける専門技術が欠かせません。
プロが行う本格的な補修工法と、ただ見栄えを合わせるだけの簡易的な補修(シール工法)の違いを比較表にまとめました。
| 評価項目 | プロの本格補修(低圧エポキシ樹脂注入) | 簡易的な補修(表面シール工法) |
|---|---|---|
| 補修の目的 | コンクリート強度の一体化・鉄筋の防錆 | 目地の隙間ふさぎ・一時的な美観確保 |
| 浸透の深さ | ひび割れの最深部(裏側まで完全充填) | 表面からわずか数ミリ程度 |
| 使用する材料 | 高強度・低粘度エポキシ樹脂 | セメント系補修材またはコーキング |
| 耐久性の寿命 | 20年以上(建物と同等レベル) | 2〜3年(揺れや乾燥で再割れしやすい) |
| 施工の手間 | 専用器具を設置し、半日以上かける | 刷毛やヘラで塗り広げるだけ(短時間) |
表面をサッと塗るだけの工事は、施工する側にとっては非常に効率が良く利益を出しやすい方法です。しかし、お客様の財布と大切な我が家を守るためには、一時的なお化粧ではなく、構造体そのものを新築時以上に一体化させるアプローチこそが本物であると確信しています。
私たちが現場で最も信頼を置き、強く推奨しているのが「低圧エポキシ樹脂注入工法(シリンダー工法)」です。これは、コンクリートのひび割れに沿って専用の注入台座を等間隔に設置し、注射器のようなシリンダーを固定して樹脂を注入していく方法です。
この工法の最大の秘密は、人の手で一気に押し込むのではなく、内蔵されたゴムの復元力を利用して「目に見えないほどの超微細な圧力」をかけ続ける点にあります。
毛細管現象を応用した極小隙間へのアプローチ: コンクリートの奥深くにある微細なひび割れは、空気の逃げ道がふさがれているため、強い圧力を一気にかけると内部の空気が圧縮されて樹脂が奥まで入っていきません。
半日以上の時間をかける理由: 水のようにサラサラとした超低粘度のエポキシ樹脂を、半日以上の時間をかけてじわじわと吸い込ませていきます。
驚異の接着強度による一体化: 完全に硬化したエポキシ樹脂は、コンクリートそのものよりも高い引っ張り強度を持ちます。これにより、離れ離れになっていた基礎が再び強力に接着され、大地震の揺れにも耐えうる頑丈な一体のコンクリート壁へと生まれ変わります。
手間と時間がかかるため、工期を急ぐ会社からは嫌がられる工法ですが、コンクリートの健康寿命を本気で延ばすためにはこれ以上に確実な解決策はありません。
どれほど高精度なエポキシ樹脂注入を行っても、工事直後の基礎には黒っぽい半透明の樹脂が染み出し、まるで「大きなミミズ腫れ」が這いずり回っているかのような不細工な跡が残ってしまいます。これでは、お庭のお手入れをするたびに、あるいは来客があるたびに、暗い気持ちになってしまいますよね。
せっかく基礎の構造強度が若返ったのであれば、お家の見た目も新築時の美しさにリセットするべきです。そこでプロが行うのが、多機能性ポリマーセメントを主成分とした「基礎ガード塗装」によるフェイスアップです。
突起の切除と平滑化: 注入に使用した台座を取り外し、はみ出た硬質エポキシ樹脂をサンダーなどの工具で平らになるまで根気強く削り落とします。
専用シールド材の塗布: 補修跡と既存のコンクリートの吸い込み率の違いによる色ムラを防ぐため、下地調整用の多機能ポリマーセメントを塗布します。
基礎ガード塗料での仕上げ: 紫外線や雨風に強い防水性・高透湿性を備えた専用塗料を、外壁塗装と同じローラー工法で均一に仕上げます。
この徹底した美観再生プロセスを経ることで、どこを直したのか全く分からないレベルにまで美しく仕上がります。さらに、このポリマーセメントの膜は、コンクリートの天敵である二酸化炭素の浸入を防ぎ、中性化の進行を長期にわたってシャットアウトする強固なバリアとしての役割も果たします。強度と美しさを両立させてこそ、本当に価値のあるプロの補修工事です。
ベタ基礎のコンクリートにひび割れを見つけたとき、「もしかして保険を使ってタダで直せるのでは?」と期待する方は非常に多いです。インターネット上でも「火災保険で実質無料」といった魅力的な見出しが躍っていますが、現場で数多くの家を見てきた専門家としてお伝えすると、現実はそれほど甘くありません。
火災保険や地震保険は、どんなひび割れでもカバーしてくれる魔法の制度ではなく、適用されるには非常に厳格なルールが存在します。知らずに申請して「ただの乾燥収縮による経年劣化」と判定されれば、当然ながら保険金は1円も支払われません。まずは、実際に保険が適用されるかどうかの冷徹なボーダーラインを一緒に確認していきましょう。
結論から言えば、一般的なベタ基礎のひび割れに対して、最も支払い対象になる可能性が高いのは「地震保険」です。しかし、保険会社が被害を認定するための査定基準は、私たちの感覚とは大きく異なります。
地震保険では、建物全体の主要構造部(基礎、柱、壁、屋根など)の損害割合を算出します。基礎の場合、ただ「ひびが入っている」だけでは認定されず、ひび割れの「幅」「長さ」「本数」をすべて測定し、あらかじめ決められた計算式に当てはめて被害の程度(全損・大半損・小半損・一部損)を決定する仕組みです。
具体的に、一部損(保険金額の5%が支払われる基準)に届くかどうかの目安を整理しました。
| 項目 | 一部損(認定の最低ライン)の目安 |
|---|---|
| クラックの幅 | 原則として幅0.3mm以上の構造クラックであること |
| ひび割れの長さ | 1箇所の長さが数十センチメートル以上、または基礎全体で一定の延べ長さがあること |
| ひび割れの本数 | 地震の揺れによる明確な応力が原因と判断できる複数箇所の損害 |
| 判定のポイント | 経年劣化(乾燥収縮やコンクリートの寿命)によるものは一律で対象外 |
このように、細いヘアクラックが数本ある程度では、地震保険の査定員(アジャスター)が現地調査に来ても「対象外」と判定されてしまいます。
私たちが現場でヒアリングを行う際、以前の地震直後に写真などの証拠を残しておらず、申請期限が過ぎてしまって悔しい思いをされたオーナー様を何度も見てきました。もし大きな地震の後に「明らかに新しいひび割れができた」と確信できる場合は、自分で補修キットなどを買って塞いでしまう前に、そのままの状態で写真を撮影し、信頼できるプロに相談することが大切です。
「火災保険の風災補償を使えば、お財布から1円も出さずに基礎の工事ができますよ」と突然やってくる訪問業者には、最大限の警戒をしてください。
国民生活センターでも毎年注意喚起されていますが、火災保険の基本は「台風や大雪、落雷などの自然災害によって直接受けた被害」のみを救済する制度です。地震による地盤沈下やコンクリートの乾燥収縮によるひび割れを、「台風の風圧で基礎が痛んだ」などと嘘の理由で申請させる悪質な業者が後を絶ちません。これは立派な保険金詐欺にあたり、最悪の場合、施主様自身が保険会社から契約解除や訴訟を起こされるリスク(手残りどころか大赤字になるリスク)を背負うことになります。
一方で、新築から間もない物件(10年未満)でベタ基礎に大きなひび割れが発生している場合は、全く別のアプローチが可能です。
住宅瑕疵担保責任保険の活用:
新築引渡しから10年間は、基礎や柱などの「構造耐力上主要な部分」に欠陥(瑕疵)が見つかった場合、ハウスメーカーや工務店が費用を全額負担して修理する義務があります。これは法律で定められているお施主様の強い権利です。
施工会社への速やかな連絡:
新築から数年しか経っていないのに0.3mm以上の貫通クラックが入っている、あるいは基礎が沈下しているような状況であれば、まずは施工会社へ保証適用の有無を強く主張してください。
他社が嫌がるような手間の要る低圧樹脂注入などを行わず、上からコーキングやセメントを薄く塗るだけのその場しのぎで引き延ばそうとする会社もあります。10年の保証期間が過ぎてしまう前に、中立的な第三者の目を持った専門業者に基礎の健康状態をチェックしてもらい、適切な対策を打つことが、大切な我が家の寿命を20年以上伸ばすための最も賢い防衛策です。
住まいの足元に伸びる不気味なひび割れを見つけると、頭をよぎるのは「一体いくら費用がかかるのだろう」「本当にこの補修だけで家が長持ちするのか」という現実的なお金と未来の不安ですよね。私たち株式会社匠美は、横浜市南区を拠点に神奈川県全域で3,000件を超えるお住まいと向き合ってきました。海風が運ぶ塩害や湿気、坂道の多い傾斜地特有の地盤ストレスなど、横浜の過酷な気候変動にさらされる家を数多く救ってきたからこそ、確信している真実があります。それは、基礎だけ、あるいは外壁だけを部分的に手入れしても、住まいの本当の長寿命化は成し遂げられないということです。
お家の外装や足元は、すべてが連動して一つのバリアを形成しています。どれだけ頑丈なコンクリート補強を施しても、その上にある外壁や水切りから雨水が侵入すれば、せっかく塞いだ隙間の裏側へ水が回り込み、再び内側から爆裂現象を引き起こしてしまうのです。だからこそ、私たちは家全体を隙間なくコーティングし、美観と構造強度の両方を一気に底上げするトータルスキンプロテクトというアプローチをおすすめしています。
多くのオーナー様が「まずは目立つひび割れだけを安く直したい」と考えがちですが、実はその都度、別々に業者を呼ぶやり方はお財布にとって非常に大きなマイナスを生み出しています。なぜなら、住宅メンテナンスにおいて最も大きなウエイトを占める固定費用のひとつが、高所作業に不可欠な足場の組み立て代金だからです。
基礎の本格的な修復や、それに伴う外壁・屋根の塗装・点検をバラバラの時期に行うと、その都度、職人の人件費や出張費、さらには足場費用が重複して発生します。これらを一つの窓口にまとめて同時に施工することで、工事の準備工程をスマートに一本化でき、浮いたコストをより高品質な補修材や耐久性の高い塗料のアップグレードへ充てることが可能になります。
以下に、個別で細切れに補修を繰り返した場合と、一括で包括的なプロテクトを施した場合の長期的なメリットの違いをまとめました。
| 比較項目 | 個別の細切れ補修 | 匠美の一括スキンプロテクト |
|---|---|---|
| 初期費用 | 一見すると安く抑えられる | まとまった予算が必要 |
| 15年間のトータルコスト | 足場代や出張費が重複し割高に | 重複コストを完全にカットでき割安 |
| 工事の手間とストレス | 何度も打ち合わせや工期が発生する | 1回の工事期間ですべてが完結する |
| 住まいの防水シールド力 | 補修の継ぎ目から雨水が回りやすい | 足元から屋根まで隙間のないバリア |
| 美観の仕上がり | 補修した部分だけが浮いて目立つ | 新築時のように均一で美しい質感 |
現場を管理するプロの目線から見ても、外壁のクラックと基礎のひび割れは同じ原因(建物の揺れや乾燥収縮)で連動して発生しているケースがほとんどです。一度の工事で建物の外皮を丸ごと包み込む防水バリアを完成させることが、大切な資産価値とこれからの安心を守るための最も賢く、最も手残りの多い解決ルートになります。
「プロに見てもらいたいけれど、一度でも業者を呼んだら最後、強引な売り込みや高額な契約を迫られるのではないか」と警戒してしまうのは当然のことです。特に日中お仕事で忙しくされているオーナー様にとって、わざわざ休日に見知らぬ業者を家に招き入れて何時間も拘束されるのは、大きなストレス以外の何物でもありませんよね。
そこで匠美では、横浜の皆様がもっと気軽に、そして安心して住まいのセルフチェックができるよう、公式LINEを使ったスピード無料画像診断サービスを導入しています。
もちろん、LINE診断のあとにしつこい電話をかけたり、訪問営業を行ったりすることは誓って一切ございません。ご自身でのDIY補修に不安を感じたときや、他社から高額な耐震補強の見積もりを提示されてセカンドオピニオンが欲しいときなど、お守り代わりの相談窓口として、まずは私たちの公式LINEを頼りにしてください。大切なマイホームの健康な未来を、私たちと一緒に作っていきましょう。
著者 – 匠美
私たちが横浜市を中心にこれまで3,000件以上の施工を手掛けてきた中で、基礎に生じたひび割れを「これくらいなら自分で直せるだろう」とホームセンターのシリコンコーキングで塞いでしまい、かえって床下に湿気を閉じ込めて土台を腐食させてしまった深刻なトラブルを目の当たりにしてきました。特に基礎のクラックは、表面だけを美しく取り繕っても、コンクリート内部の鉄筋サビやシロアリ被害といった目に見えない重大な劣化を進行させる原因になります。こうした間違ったDIYや知識不足による建物の寿命低下を防ぐために、一級塗装技能士を擁する専門業者としての現場目線から、0.3mmという明確な判断基準や正しい補修方法をお伝えしたくこの記事をまとめました。不安を抱えるオーナー様が訪問営業の強引な勧誘に惑わされず、本当に信頼できる補修対策を選べる道標になれば幸いです。
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